ドコモでiPhoneを利用していて、「VoLTE(ボルテ)」の設定をオンにしようとしたけれど、設定画面に項目が見当たらず困っていませんか。通話品質を良くしたい、あるいは通話中の通信を安定させたい時に、設定項目がないと不安になるものです。
実は、近年のiPhoneやドコモのネットワーク仕様変更により、VoLTEのスイッチ自体が表示されない仕様に変わっています。これは故障ではなく、より便利に使うための変化なのですが、なぜ表示されないのか、今の状態が正常なのかを知っておくことは大切です。
本記事では、iPhoneでVoLTEオンの設定が表示されない理由や、ドコモユーザーが確認すべきポイントを詳しく解説します。現在の設定がどうなっているのか不安な方は、ぜひ最後まで読み進めて、スッキリと解決してくださいね。
iPhoneでVoLTEオンの項目が表示されないドコモユーザーが知るべき理由

iPhoneの設定画面から「VoLTE」のスイッチが消えてしまったのは、決してあなたの端末が壊れたわけではありません。ドコモなどの通信キャリアが提供するサービスの進化に伴い、iPhone側のメニュー構成が変更されたことが大きな理由です。
iOSのアップデートによりスイッチが自動で隠された
以前のiOSでは、「設定」アプリの「モバイル通信」の中に、VoLTEを個別にオン・オフできるスイッチが存在していました。しかし、AppleはiOS 14やiOS 15以降のアップデートにおいて、特定のキャリアを利用している場合にこのスイッチを非表示にする変更を行いました。
これは、VoLTEがスマートフォンの通話において「標準的な機能」として定着したためです。ユーザーが誤ってオフにしてしまい、通話品質が低下したり、通話自体ができなくなったりするトラブルを防ぐ目的があります。ドコモ回線を利用している場合、多くの場合でこの自動隠蔽が適用されています。
最新のOSを利用している限り、システム側で「VoLTEは常にオンであるべきもの」と判断されているため、あえて設定項目を出さないようになっているのです。したがって、項目がないこと自体が、最新かつ最適な状態である証拠とも言えます。
4G/5G通信への移行でVoLTEが「標準仕様」になった
VoLTE(Voice over LTE)とは、4G(LTE)ネットワークを利用して音声通話を行う技術です。一昔前までは、通話のたびに3G回線に切り替える「回路交換フォールバック」という仕組みが一般的でしたが、現在は4G回線で通話することが当たり前になりました。
特に5G対応のiPhoneでは、高速な通信を維持しながら高品質な通話を行うために、VoLTEの利用が必須条件となっています。5Gネットワークは従来の3G通話をサポートしていないため、VoLTEをオフに設定するメリットがもはや存在しません。
このような背景から、ドコモ側もAppleと協力して、ユーザーが迷わないように「常にオン」の状態で固定するようなプロファイルを配信しています。技術が成熟し、わざわざ選択する必要がなくなったためにメニューから消えたのだと理解しておきましょう。
ドコモのキャリア設定アップデートによる仕様変更
iPhoneには「キャリア設定」と呼ばれる、通信事業者ごとの接続ルールを定めたファイルが存在します。ドコモはこのキャリア設定を定期的に更新しており、その中でVoLTEの設定スイッチを表示するかどうかの制御を行っています。
近年のドコモのキャリア設定では、iPhone 6以降の対応機種において、VoLTEをデフォルトで有効化し、ユーザーが変更できないように制御するケースが増えています。これは、ドコモが推進する「高品質通話」をすべてのユーザーに等しく提供するための施策です。
もし以前は表示されていたのに、ある時を境に見えなくなったのであれば、それはキャリア設定が自動で更新され、ドコモの最新の通信基準にあなたのiPhoneが適応したことを意味しています。安心してください、あなたの通話環境は最新の状態に保たれています。
SIMカードの種類やプランによる表示の違い
利用しているSIMカードの種類や、契約している料金プランによっても、設定画面の表示内容は微妙に異なります。例えば、非常に古いSIMカード(ドコモUIMカードのバージョンが古いもの)を使い続けている場合、正しくVoLTEが認識されないケースが稀にあります。
しかし、現在主流の「ギガホ」「ギガライト」や、最新の「eximo」「irumo」、そしてオンライン専用プランの「ahamo」を契約している場合、VoLTEは標準サービスとして組み込まれています。これらのプランでは、VoLTEをオフにする設定自体が不要と考えられています。
また、法人契約や特定のMVNO(格安SIM)からドコモに乗り換えた直後などは、プロファイルの構成によって一時的に表示が不安定になることもありますが、基本的には「ドコモの本線契約」であれば、VoLTEオンのスイッチは表示されないのが現在の仕様です。
VoLTEが有効になっているかを確認する具体的な手順

設定画面にスイッチがないからといって、本当にVoLTEで通話できているのか確信が持てない方もいるでしょう。ここでは、iPhoneのメニューや実際の通話中の挙動から、VoLTEが正しく機能しているかをチェックする方法を解説します。
「音声通話とデータ」の設定項目をチェックする
まずは、スイッチがなくても現在の通信モードがどうなっているかを確認しましょう。iPhoneの「設定」を開き、「モバイル通信」から「通信のオプション」を選択します。さらに「音声通話とデータ」という項目をタップしてみてください。
ここが「5Gオン」「5Gオート」または「4G」にチェックが入っていれば、基本的にはVoLTEが有効な状態で待機しています。以前はこの画面に「VoLTE」という独立したスイッチがありましたが、現在はこれらの通信モードを選択すること自体が、VoLTEの使用を承諾していることと同義になります。
【確認のポイント】
「音声通話とデータ」の画面で、4Gや5Gが選択されていれば問題ありません。ここに「3G」という選択肢が残っている場合でも、4G以上にチェックがあればVoLTEが優先されます。
通話中にコントロールセンターを表示して確認する
最も確実な確認方法は、実際に電話をかけてみることです。適当な番号(時報の117など)に電話をかけ、通話が繋がった状態で画面の右上から下にスワイプして「コントロールセンター」を表示させてみてください。
画面の左上にあるアンテナピクト(電波状況)の横に「docomo 4G」や「docomo 5G」という表示が維持されていれば、それはVoLTEで通話できている証拠です。VoLTEが機能していない場合、通話を開始した瞬間に表示が「3G」に切り替わるか、データ通信の表示が消えてしまいます。
ドコモでは3G(FOMA)サービスの終了が近づいているため、通話中に4Gや5Gの表示が消えないことが非常に重要です。通話しながらブラウザで検索ができるかどうかも、VoLTEが有効であるかを判断する一つの目安になります。
モバイル通信プランの詳細設定を見直す
もしデュアルSIM(1台のiPhoneで2つの番号を使っている場合)を利用しているなら、それぞれの回線ごとに設定を確認する必要があります。「モバイル通信」の設定画面に複数のプランが表示されているはずですので、ドコモの回線をタップしてください。
個別の回線設定の中に「音声通話とデータ」という項目があります。ここでも同様に、適切な通信規格が選ばれているかを確認しましょう。主回線と副回線の切り替えによって、どちらか一方のVoLTE機能が制限されるような設定になっていないかがポイントです。
最近のiPhoneでは両方のSIMで同時にVoLTEを利用できる「Dual SIM Dual VoLTE (DSDV)」に対応していますが、古い機種では片方が3Gになる制限がある場合もあります。ドコモの回線側が「4G」以上に設定されていれば、VoLTEは自動的に機能します。
設定項目が出てこない時に試したいトラブルシューティング

「仕様だから表示されない」と分かっていても、通話中に「3G」になってしまったり、通話品質が明らかに悪かったりする場合は、何らかの不具合が起きている可能性があります。そのような時に試すべき解決策をご紹介します。
キャリア設定アップデートの手動実行を試す
ドコモのネットワーク情報を最新に更新することで、VoLTEの動作が安定することがあります。キャリア設定のアップデートは通常自動で行われますが、手動で確認することも可能です。やり方は非常にシンプルで、特別な操作は必要ありません。
iPhoneの「設定」アプリを開き、「一般」から「情報」を選択してください。そのままの画面で15秒から30秒ほど待機します。もし新しい設定ファイルがある場合は、「キャリア設定アップデート」というポップアップが表示されます。
「アップデート」をタップすれば、数秒で最新の通信プロファイルが適用されます。これにより、内部的なVoLTEの挙動が修正され、設定画面に変化がなくても正しくVoLTE通信が行われるようになります。何も表示されない場合は、すでに最新の状態ですので安心してください。
ネットワーク設定のリセットで接続環境を整える
Wi-Fiのパスワードなどは消えてしまいますが、モバイル通信の不調には「ネットワーク設定のリセット」が非常に効果的です。長期間同じ設定を使い続けていると、内部的なキャッシュや接続ログが原因でVoLTEのハンドオーバー(切り替え)がうまくいかなくなることがあります。
「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」の順に進みます。これを実行するとiPhoneが再起動し、ドコモの電波をゼロから掴み直します。この過程でVoLTEの接続プロセスもリフレッシュされます。
最新のiOSへアップデートしてバグを解消する
iOSのバージョンが古いまま止まっていると、ドコモが提供する最新のVoLTEサービスに最適化されないことがあります。AppleはOSのアップデートを通じて、通信モデムのファームウェア更新も行っているため、常に最新版を使うことが推奨されます。
「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」を確認し、未適用のアップデートがあれば実行しましょう。OSの更新によって、ネットワーク関連の軽微なバグが修正され、通話中の接続維持能力が向上することがよくあります。
特に5G導入初期の古いバージョンを使っている場合、4Gから5Gへの切り替え時にVoLTEが不安定になる事象が報告されていたこともあります。これらは最新のOSであれば修正されているため、安定したVoLTE利用のためにはアップデートが欠かせません。
ドコモでVoLTEを利用するための必須条件と注意点

iPhoneの設定やソフトウェア以外にも、物理的な要因や契約内容によってVoLTEが使えないケースがあります。見落としがちな3つのチェックポイントを確認しておきましょう。
対応機種と契約プランが一致しているか確認する
ドコモでVoLTEを利用するには、iPhone 6以降のモデルである必要があります。非常に古いiPhone(5s以前)を使用している場合は、構造的にVoLTEに対応していないため、どのような設定をしても項目は表示されませんし、利用もできません。
また、契約プランについても注意が必要です。かなり以前の「FOMA(3G)専用プラン」を契約したまま、SIMカードだけをiPhoneに差し替えて使っている場合、ネットワーク側でVoLTEの利用を制限している可能性があります。
現在は「eximo」などの最新プランへの移行が進んでいますが、もし「カケホーダイプラン(スマホ/タブ)」などの古い4Gプランを継続している場合は、ドコモのマイページ(My docomo)からVoLTEオプションが「契約中」になっているか念のため確認してみましょう。
SIMカードが古いタイプではないかチェックする
iPhoneを機種変更した際、以前の端末からSIMカードをそのまま引き継いで使っている方も多いでしょう。ドコモのSIMカード(ドコモUIMカード)には世代があり、非常に古いカードではVoLTEのすべての機能を引き出せない場合があります。
特に、赤色のSIMカードや、初期の青色のSIMカードなどは、現在の5G端末や高度化されたVoLTE(VoLTE(HD+))に完全対応していないことがあります。カードの接触面に傷がある場合や、10年以上同じカードを使っている場合は、トラブルの原因になりやすいです。
もし通信が頻繁に途切れる、あるいはVoLTEが有効にならないといった症状が続く場合は、ドコモショップでSIMカードの再発行(有償の場合あり)を相談してみるのも一つの手です。最新の「ver.6(水色)」などのカードに交換することで、問題が解決することがあります。
サービスエリアがVoLTEに対応しているか把握する
VoLTEを利用するには、当然ながらドコモの4G(LTE)または5Gのサービスエリア内にいる必要があります。山間部や地下深い場所など、電波状況が悪く3G(FOMA)エリアしか届いていない場所では、自動的に3G通話に切り替わります。
ドコモは2026年3月末に3Gサービスを終了する予定で、順次エリアを4Gへ置き換えていますが、一部の境界地域ではまだ3Gが優先されることがあります。この場合、iPhone側に問題がなくても、ネットワーク側の都合でVoLTEが利用できません。
通話中に「3G」と表示される場所が決まっているのなら、それは端末の不具合ではなくエリアの問題である可能性が高いです。自宅などで常に3Gになってしまう場合は、ドコモの「電波受付窓口」に相談して、エリア改善の要望を出すことも検討しましょう。
VoLTEが使えないと困るデメリットとメリットの再確認

設定画面に「VoLTE」が表示されないことを気にするのは、それだけVoLTEが重要な機能だと理解されているからこそでしょう。ここで改めて、VoLTEが使えることで得られるメリットを整理しておきます。
音声がクリアになるだけじゃないVoLTEの重要性
VoLTEの最大のメリットは、音声通話の品質向上です。従来の3G通話に比べて、より広い周波数帯域を利用できるため、人の声の聞き取りやすさが劇的に向上します。まるで隣で話しているかのようなクリアな音質で会話が楽しめます。
しかし、メリットはそれだけではありません。VoLTEは電話の「呼び出し時間」を大幅に短縮してくれます。相手に発信してからプルルルという呼び出し音が鳴り始めるまでの時間が、3Gに比べて半分以下になることも珍しくありません。
このスピード感は、日常的なコミュニケーションをストレスフリーにしてくれます。設定が表示されず「常にオン」になっているということは、この便利な恩恵を無意識のうちに受けられる状態にある、というポジティブなことなのです。
通話中のデータ通信速度が落ちないメリット
意外と知られていないVoLTEの恩恵が、「通話とデータ通信の両立」です。3G通話の場合、電話をしている最中のデータ通信は著しく低速になるか、完全に切断されてしまいます。一方でVoLTEなら、通話中でも高速な4G/5G通信を維持できます。
例えば、ハンズフリーで電話をしながらマップで道順を確認したり、ブラウザで調べ物をしたりする場面です。VoLTEが有効なら、画面上部の表示が「4G/5G」のままなので、サクサクとインターネットが利用可能です。
ビジネスシーンで通話しながらメールの内容を確認する際なども、VoLTEは必須の機能といえます。スイッチが表示されないドコモのiPhoneでは、この「ながら利用」が標準機能として保証されているため、非常に利便性が高いのです。
非対応機種への通話時に発生する現象
自分自身がiPhoneでVoLTEを完璧に使える状態であっても、通話相手の条件によってはVoLTEの恩恵を受けられないことがあります。これはVoLTEの仕組み上、お互いの端末と回線がVoLTEに対応している必要があるためです。
相手がVoLTE非対応の古いガラケーを使っていたり、VoLTE非対応の格安SIM回線だったりする場合、通話品質は自動的に標準的なレベル(3G相当)に調整されます。自分の画面に「4G/5G」と出ていても、相手の声がこもって聞こえるのはこのためです。
このように、通話品質は相手側の環境にも左右されるということを知っておくと、「自分のiPhoneの設定がおかしいのでは?」と無駄に悩む必要がなくなります。自分側の準備ができているなら、あとはネットワークに任せておけば大丈夫です。
まとめ:iPhoneでVoLTEオンが表示されないドコモの仕様を理解しよう
iPhoneの設定画面でVoLTEオンのスイッチが表示されないのは、ドコモとAppleが協力して「常にVoLTEをオンにする」という最適化を行っているからです。これは不具合ではなく、ユーザーが設定を気にせずとも常に最高品質の通話ができるようにするための工夫といえます。
最後に、今回の内容のポイントを振り返ってみましょう。
・iPhoneの設定に「VoLTE」がないのは、最新のiOSとドコモの共通仕様である。
・「音声通話とデータ」で4Gや5Gが選択されていれば、VoLTEは自動的にオンになっている。
・通話中に画面上の表示が「4G」や「5G」のままなら、正しくVoLTEが機能している。
・もし不調を感じたら、キャリア設定のアップデートやネットワーク設定のリセットを試す。
・VoLTEは音質だけでなく、発着信の速さや通話中のデータ通信維持にも貢献している。
ドコモは2026年の3G終了に向けて、VoLTEを標準的な通話手段として定着させています。設定項目が消えたのは、私たちがVoLTEという便利な技術を当たり前に使えるようになった証でもあります。安心して、クリアで快適なiPhoneライフを楽しんでくださいね。



