Instagram(インスタグラム)のショッピング機能は、自社の商品をアプリ内で直接アピールできる非常に便利なツールです。しかし、いざ導入しようとしても「設定画面にメニューが出てこない」「審査がいつまでも終わらない」といったトラブルに直面することが少なくありません。
せっかく魅力的な商品があるのに、ショッピング機能が表示されない状態が続くと、ビジネスチャンスを逃してしまいます。この記事では、インスタでショッピング機能が表示されない主な原因と、それを解消するための具体的な手順をわかりやすくまとめました。
初心者の方でもスムーズに設定を見直せるよう、基本的なアカウント構成から技術的な不具合の対処法まで順を追って解説します。現在の設定状況を一つずつ照らし合わせながら、解決へのヒントを見つけてみてください。
インスタのショッピング機能が表示されない際によくある原因

インスタのショッピング機能が使えない、あるいは項目が表示されない場合、まずは基本的な設定が抜け落ちている可能性を疑いましょう。多くの場合、アカウントの種別や外部ツールとの連携に原因が潜んでいます。
アカウント設定が「プロアカウント」になっていない
インスタグラムでショッピング機能を利用するための大前提として、個人用アカウントではなく「プロアカウント(ビジネスまたはクリエイター)」に切り替わっている必要があります。プロアカウントはビジネスに特化した分析ツールや連絡先ボタンを使えるようになる設定です。
もしメニュー画面にショッピングの設定項目が一切出てこない場合は、設定の「アカウントの種類」を確認してみてください。プロアカウントへの切り替えは無料で行えますが、これを忘れているとショッピング機能の審査に進むことすらできません。プロアカウントへの変更後、ビジネスの詳細情報を入力することで準備が整います。
また、過去に一度切り替えていても、何らかの理由で個人用に戻ってしまっているケースもあります。設定メニューの奥深くに隠れている項目なので、まずは自分のプロフィール画面から「ダッシュボード」が表示されているかチェックしてみましょう。
Facebookページとの連携が正しく行われていない
インスタのショッピング機能は、Meta社が運営するFacebookのシステムを基盤としています。そのため、インスタのアカウントをFacebookページとリンクさせることが必須条件となります。この連携がうまくいっていないと、カタログ情報が読み込まれず、機能が表示されません。
よくあるミスは、個人のFacebookプロフィールと連携してしまっている、あるいは連携させたFacebookページの管理権限を自分が持っていないというパターンです。ビジネスマネージャという管理ツール上で、正しいインスタアカウントとFacebookページが紐付けられているか確認が必要です。
連携が途切れている場合は、一度連携を解除してから再度接続し直すことで、表示が正常に戻ることもあります。インスタ側の「シェア」設定だけでなく、Facebook側の「ページ設定」からInstagramの項目を確認する手順を試してみるのが効果的です。
審査が完了していない、または承認されていない
ショッピング機能を利用するには、Meta社による審査に合格する必要があります。審査中は設定画面にメニューが表示されなかったり、機能が制限されたりすることがあります。審査結果は通知されますが、見逃してしまうと「なぜか表示されない」と悩み続けることになります。
審査に落ちる主な理由には、販売許可されていない商品を扱っている、ビジネスの実体性が確認できない、ドメイン認証が済んでいないなどが挙げられます。審査状況はプロフィールの「設定」から「ビジネス」の中にある「ショッピング」項目で確認できるので、現在のステータスをチェックしましょう。
もし「承認されませんでした」というメッセージが出ている場合は、指摘された箇所を修正して再審査をリクエストする必要があります。審査には通常数日から数週間かかることもあるため、一度申請したら焦らず待つ姿勢も重要です。
販売している商品がポリシーに違反している
インスタのショッピング機能では、何でも売れるわけではありません。Meta社の「コマースポリシー」に準拠している必要があります。例えば、デジタルコンテンツ、チケット、サービス(役務提供)などは、この機能で販売することが禁止されています。
形のある「物理的な商品」でない場合、ショッピング機能のタグ付けができないようになっています。また、アルコール、サプリメント、特定の医療機器なども厳しく制限されています。自分の扱っている商品がこれらの禁止項目に該当していないか、ガイドラインを再読してみてください。
たとえ一部の商品がポリシーに違反しているだけでも、ショップ全体が表示されない原因になることがあります。カタログ内の商品を精査し、疑わしいアイテムを削除してから再度ページを更新してみることをおすすめします。
ショッピング機能を有効にするための必須条件をチェック

機能が表示されない問題を解決するには、インスタグラムが定めている必須条件をすべて満たしているか、改めて確認することが近道です。一つでも漏れていると、機能自体がロックされたままになってしまいます。
ビジネスまたはクリエイターアカウントであること
前述の通り、プロアカウントであることは必須ですが、その中でも「ビジネス」か「クリエイター」のどちらかを選択している必要があります。一般的に店舗やECサイトを運営している場合は「ビジネス」を選ぶのが基本です。
アカウント設定をプロに切り替える際、カテゴリの選択が求められます。ここでビジネスに関係のないカテゴリを選んでいると、ショッピング機能の対象外とみなされる可能性があります。できるだけ自身の業種に合ったカテゴリを正確に設定してください。
なお、クリエイターアカウントでもショッピング機能は使えますが、その場合も自身のショップを持っている、あるいは提携しているブランドがあるといった条件が付随します。自分の運用スタイルに合わせて最適なアカウントタイプを選びましょう。
物理的な商品の販売を目的としていること
ショッピングタグを付けて投稿できるのは、配送可能な形のある商品のみです。ダウンロード販売のイラスト、オンラインサロンの会費、コンサルティングサービスなどはショッピング機能の対象外となります。
もしサービス販売を主目的としている場合、ショッピング機能の代わりにプロフィール欄のリンクやストーリーのリンクスタンプを活用するのが正しい運用方法です。物理的な商品を扱っているのに表示されない場合は、商品カテゴリの設定に誤りがないか確認してください。
たまに、商品を「在庫なし」の状態でカタログ登録していると、ショップ画面に表示されないことがあります。まずは一つでも「在庫あり」かつ「公開中」の商品がカタログに存在することを確かめましょう。
インスタグラムとFacebookのリンクが確立されていること
インスタグラムのアプリ上だけで設定を完結させようとするのは難易度が高いです。基本的には、PCのブラウザから「Metaビジネススイート」にアクセスし、インスタグラムとFacebookの両方が同じ管理画面で制御されているかを確認してください。
ビジネススイートを使えば、カタログの管理やショップのカスタマイズが一括で行えます。ここで「アセット(資産)」として両方のアカウントが登録されていれば、データは正常に同期されます。リンクが不安定な場合は、ビジネス管理者の権限を持っているかどうかも重要です。
管理者権限がない場合、設定変更が保存されず、反映されないことがあります。自分がそのビジネスページの「フルコントロール」権限を持っているか、Facebookのページ設定からユーザー権限を確認してみてください。
所在地の国がショッピング機能に対応していること
意外と見落としがちなのが、利用している地域の設定です。ショッピング機能は世界中で提供されていますが、一部の国や地域では利用できません。日本国内で運用している分には問題ありませんが、海外拠点からアクセスしている場合などは注意が必要です。
VPN(仮想プライベートネットワーク)などを使用して海外IPアドレス経由で操作していると、インスタ側が対象外地域だと判断し、機能が無効化されるケースがあります。日本で正しく登録されているアカウントであることを証明するために、不必要なネットワーク制限は解除しておきましょう。
また、ビジネスの所在地設定が正しく日本の住所になっているかも確認してください。住所情報が不明確だと、コマース要件を満たしていないと判断される原因になります。
審査に通らない・表示されない時の対処法

設定は完璧なはずなのに、なぜか機能がアクティブにならない場合は、より深い設定や技術的な検証が必要です。特にMeta社の管理画面である「コマースマネージャ」の設定が鍵を握っています。
Facebookビジネスマネージャの設定を見直す
インスタグラムのショッピング機能は、Facebookビジネスマネージャを通じて管理されます。ここで「コマースアカウント」が作成されているかを確認しましょう。これが作成されていないと、インスタ側でショップを開設することができません。
ビジネスマネージャ内の「アカウント」メニューから「Instagramアカウント」を選択し、ステータスが「接続済み」になっているか見直してください。また、ビジネスマネージャ自体の認証(ビジネス認証)が求められている場合もあり、その手続きを済ませることで一気に問題が解決することもあります。
多くのトラブルは、スマホアプリ版の設定だけでは解決しません。必ずPCからMetaビジネススイートにログインし、警告メッセージが出ていないか、赤字で「要対応」と書かれた項目がないかを確認するのが鉄則です。
カタログの作成と同期状況を確認する
ショッピング機能が表示されない原因の多くは、商品の「カタログ」にあります。商品は一つ以上登録されていますか? その商品は承認されていますか? カタログマネージャを開き、商品リストが空になっていないかチェックしてください。
BaseやShopifyなどの外部ECプラットフォームと連携している場合、データの同期エラーが起きている可能性があります。プラットフォーム側の設定画面で「Instagram連携」がエラーになっていないか、直近の同期時刻がいつになっているかを確認しましょう。
手動でカタログを作っている場合は、画像サイズが小さすぎたり、商品説明が短すぎたりするとエラーになることがあります。エラーが出ている商品はカタログ上で非表示になるため、インスタ側からも「売るものがない」と判断されて機能が表示されなくなります。
ドメイン認証の手続きが済んでいるか確認する
最近のMeta社のポリシーでは、自社のWebサイト(ドメイン)が本物であることを証明する「ドメイン認証」が非常に重要視されています。これを完了していないと、ショップの審査が通らず、機能が開放されないことが多いです。
ドメイン認証は、ビジネスマネージャの「ブランドセーフティ」というメニューから行います。WebサイトのHTMLにメタタグを埋め込んだり、DNS設定をいじったりする必要があるため少し専門的ですが、これを済ませるだけで状況が劇的に改善します。
ドメイン認証が済んでいない場合、たとえ審査に通ったとしても、写真にタグを付けた際に「未承認のドメイン」としてエラーが出ることもあります。信頼性を高めるためにも、真っ先に取り組むべき設定項目の一つです。
審査の再リクエストを検討する
一度審査に落ちてしまった後、修正を加えたのなら必ず「再審査のリクエスト」を行う必要があります。放置していても自動的に再審査されることは稀です。不備を直したことをシステムに知らせる手順を忘れないでください。
再審査を依頼する際は、指摘されたポリシー違反が本当に解消されているか、もう一度だけ確認しましょう。何度も不合格を繰り返すと、アカウント自体の信頼スコアが下がり、審査に通るのが難しくなるという噂もあります。
もし、なぜ落ちたのか全く理由がわからない場合は、Metaのサポートチャットに問い合わせるのも一つの手です。ビジネスアカウントであればサポートを受けられる場合があるため、ヘルプセンターから問い合わせ窓口を探してみてください。
チェックリスト:審査不備を疑うポイント
・販売サイトに特定商取引法に基づく表記があるか
・Instagramのアカウント名とWebサイト名が一致しているか
・プロフィールのリンク先がカタログのドメインと同じか
・フォロワーを不自然に購入していないか
アプリや端末側の不具合が疑われる場合の操作

設定や審査に問題がない場合、原因はアプリやスマートフォンの環境にあるかもしれません。デジタルデバイス特有の一時的なエラーにより、メニューが隠れてしまっていることがあります。
インスタグラムアプリを最新バージョンに更新する
ショッピング機能のような高度なツールは、アプリが古いバージョンのままだと正しく表示されないことがよくあります。App StoreやGoogle Playストアを開き、最新のアップデートが来ていないか確認してください。
新しい機能が追加された直後や、インスタ側の仕様変更があったタイミングでは、古いアプリでは非対応になるケースが多々あります。自動更新をオフにしている方は特に注意が必要です。バージョンを新しくするだけで、消えていた設定項目がひょっこり現れることもあります。
また、ベータ版テストプログラムに参加している場合、動作が不安定になることがあります。もし不具合が続くようであれば、一度ベータ版を抜けて安定版の通常アプリに戻してみることも検討しましょう。
アプリのキャッシュ消去や再インストールを試す
アプリ内に蓄積された古いデータ(キャッシュ)が、設定の反映を邪魔している場合があります。Androidユーザーであれば、設定メニューからインスタグラムのキャッシュを消去することができます。
iPhoneの場合は、キャッシュだけを消去する機能がないため、「アプリを一度削除して再インストールする」のが最も確実な方法です。再インストールによって内部データがクリアされ、最新のサーバー情報が取得されるようになります。
アプリを削除しても、投稿やフォロワーのデータが消えることはないので安心してください。ただし、再ログインが必要になるため、ユーザーネームとパスワードは必ず控えてから実行しましょう。これだけでトラブルが解決する例は非常に多いです。
スマホ本体のOSアップデートと再起動を行う
アプリだけでなく、スマートフォンのOS(iOSやAndroid)自体が古いことも影響を与える場合があります。最新のアプリは最新のOSで動作することを前提に設計されているため、本体のソフトウェアアップデートも忘れずに行いましょう。
また、デバイスを長時間使い続けているとメモリ不足などでアプリの挙動がおかしくなることがあります。一度スマホの電源を切り、数分置いてから再起動するという原始的な方法が、意外にもショッピング機能の表示復活に役立ちます。
再起動によってバックグラウンドで動いていた不要なプロセスがリセットされ、インスタグラムの通信が正常化されます。何か不具合を感じたら、まずは再起動してみるという習慣をつけると良いでしょう。
ログインし直して同期をリフレッシュする
アプリ内で一度ログアウトし、再度ログインし直す操作も有効です。ログイン時にはサーバーから最新のアカウント情報がダウンロードされるため、ショッピング機能の使用権限が改めて認識されるきっかけになります。
特に複数のアカウントを切り替えて使っている場合、データの同期が混線してしまうことがあります。一度すべてのアカウントからログアウトし、ショッピング機能を使いたいメインのアカウントだけでログインし直してみてください。
この際、Facebookアカウントとの紐付けが再度求められることがありますが、指示に従って正しく連携を確認しましょう。正常にログインできれば、プロフィールの設定画面に「ショッピング」の項目が復活している可能性があります。
PCブラウザ版のインスタグラムからは、ショッピング機能の細かな設定変更ができない場合があります。基本の設定変更や審査状況の確認は、必ずスマートフォンの公式アプリから行うようにしてください。
設定後の反映待ちや表示のラグについて知っておくべきこと

すべての設定を完璧にこなしても、即座にショッピングタグが使えるようになるとは限りません。インスタのシステム上、反映までにタイムラグが生じるのが一般的です。
審査には数日から数週間かかる場合がある
ショッピング機能の審査期間は、一律ではありません。早い場合は24時間以内に承認されますが、混雑状況やアカウントの運用歴によっては2週間以上かかることもあります。申請直後にメニューが出ないのは正常な動作です。
この期間中に設定を何度もいじりすぎると、審査プロセスが最初からやり直しになってしまうリスクがあります。一度「審査中」というステータスになったら、Meta側からの通知が来るまでじっと待つことが大切です。
数週間経っても何の音沙汰もない場合は、何らかのエラーで審査が止まっている可能性があるため、その時点で初めて設定の見直しや再申請を検討しましょう。
設定完了後もメニューに反映されるまで時間がかかる
審査が通過し、管理画面で「承認済み」となっていても、実際のアプリ上の投稿画面に「商品をタグ付け」というメニューが出るまで数時間のラグがある場合があります。
これはサーバー間のデータ同期に時間がかかるために起こる現象です。承認通知を受け取ったら、まずは一度アプリを強制終了して立ち上げ直し、半日ほど時間を置いてから再度確認してみてください。
焦って「まだ使えない!」と設定を戻してしまうと、せっかくの承認が無効化される恐れもあります。オンライン上のサービスには必ずタイムラグがあることを理解しておきましょう。
投稿に商品タグを付けるための最低限の投稿数
アカウントを作ったばかりで、投稿が一つもないような状態では、ショッピング機能が有効にならない、あるいは審査に通りにくい傾向があります。ビジネスの実体があることを示すために、通常の投稿を数件から十数件ほど行っておくのが望ましいです。
フォロワー数に厳格な制限はありませんが、あまりにも活動実態がないアカウントは「スパム」や「なりすまし」と疑われる可能性があります。まずはブランドの世界観を伝える通常投稿を充実させましょう。
しっかりと運用されているアカウントであれば、審査もスムーズに進みやすくなります。ショッピング機能はあくまで「既存の活動を広げるためのツール」と考え、ベースとなるアカウント運用を大切にしてください。
| 項目 | 目安となる時間 | 注意点 |
|---|---|---|
| プロアカウントへの切り替え | 即時 | カテゴリ選択を適切に |
| Facebookページ連携 | 即時〜数分 | 管理者権限が必要 |
| コマース審査の期間 | 数日〜2週間 | 期間中は設定変更を控える |
| 承認後の機能反映 | 数時間〜24時間 | アプリの再起動を推奨 |
まとめ:インスタのショッピング機能が表示されない時は焦らず設定を見直そう
インスタのショッピング機能が表示されない問題は、多くのユーザーが経験する壁の一つです。しかし、その原因のほとんどは「アカウント種別の不一致」「Facebookとの連携ミス」「審査の停滞」「アプリの不具合」のいずれかに集約されます。
まずは自分がプロアカウントになっているかを確認し、次にFacebookページとの紐付けとドメイン認証が正しく済んでいるかをチェックしてください。これらの基盤が整っていないと、どれだけアプリを操作しても解決しません。
設定を修正した後は、Meta側の審査や同期に時間がかかることを念頭に置き、数日間は様子を見る余裕を持つことが大切です。一つひとつの項目を丁寧につぶしていけば、必ずショッピング機能を利用できるようになります。諦めずに、魅力的な商品を世界中のユーザーに届ける準備を進めていきましょう。



