仕事でBoxを活用している際、WindowsのエクスプローラからBoxフォルダが消えてしまうと、ファイルへのアクセスが非常に不便になります。本来であれば左側のサイドバーに表示されるはずのboxがエクスプローラに表示されないというトラブルは、実は多くのユーザーが経験する問題です。
この現象には、アプリの動作不良や設定のミス、あるいはWindowsシステム側の制限など、いくつかの明確な原因が存在します。一つひとつ手順を追って確認していけば、専門的な知識がなくても多くの場合で元通りに復旧させることが可能です。
本記事では、Box Driveが表示されなくなった際に確認すべきポイントから、具体的な再設定の手順、そして再発を防ぐためのコツまでを分かりやすく丁寧に解説します。急ぎでファイルを操作したい方も、まずは落ち着いて以下の解決策を試してみてください。
boxがエクスプローラに表示されない主な理由

まず、なぜBoxのアイコンやフォルダがエクスプローラから消えてしまうのか、その全体像を把握しましょう。原因がわかれば、対処法も絞り込みやすくなります。
Box Driveアプリがバックグラウンドで起動していない
エクスプローラにBoxを表示させるためには、パソコン内で「Box Drive」という専用のアプリケーションが常に動いている必要があります。パソコンを起動した際、何らかの理由でこのアプリが自動起動しなかった場合、エクスプローラ上には何も表示されません。
また、メモリ不足や他のアプリとの干渉によって、動作中にBox Driveが勝手に終了してしまうケースも珍しくありません。右下のタスクバーにある通知領域(インジケーター)を確認し、Boxのアイコンが表示されているかどうかをまずチェックするのが鉄則です。
もしアイコンが見当たらない場合は、アプリ自体が眠っている状態ですので、手動で呼び出してあげる必要があります。まずはスタートメニューからBoxを検索し、起動を試みることから始めましょう。
アカウントの認証エラーが発生している
Boxのアカウント情報に問題が生じている場合も、エクスプローラとの連携が解除されます。例えば、パスワードを変更した直後や、会社の管理者が設定を変更した際などは、再度ログインを求められることがあります。
この認証待ちの状態になると、セキュリティ保護のためにフォルダの同期が一時停止し、エクスプローラから姿を消してしまいます。ログイン画面が隠れてしまっていることもあるため、通知領域のアイコンをクリックしてメッセージが出ていないか確認してください。
さらに、ライセンスの有効期限が切れていたり、共有設定が外されていたりする場合も、フォルダが正常にマウント(認識)されません。ログイン状態が維持されているように見えても、一度ログアウトして再度サインインすることで解決することが多いです。
他のクラウドストレージとの競合や不具合
OneDriveやDropboxなど、複数のクラウドストレージを同時に利用している場合、Windowsのエクスプローラ拡張機能が競合してしまうことがあります。システムが一度に処理できる「アイコンオーバーレイ」と呼ばれる機能には上限があるためです。
特にWindowsのアップデート後などは、システム側で設定がリセットされ、特定のアプリの表示が優先されることでBoxが追いやられてしまうケースが見受けられます。これはソフトウェア同士の「場所の取り合い」のような現象といえます。
また、古いバージョンのBoxアプリを使い続けていると、最新のWindows OSとの互換性が失われ、正常にフォルダを描画できなくなることもあります。アプリのバージョンとOSのバージョンの組み合わせも、重要なチェックポイントの一つです。
基本の対処法でエクスプローラ表示を復旧させる

複雑な設定をいじる前に、誰でもすぐに試せる基本的な解決策を実行してみましょう。これだけで解決するケースが全体の半分以上を占めています。
Box Driveの強制終了と再起動を試す
まずは、動作が不安定になっている可能性があるBox Driveを一度完全に終了させ、起動し直す方法が最も効果的です。タスクバーのBoxアイコンを右クリックし、「終了」を選択してください。
もしアイコンが反応しない、あるいは見当たらない場合は、タスクマネージャー(Ctrl + Shift + Esc)を開きます。「プロセス」タブから「Box」に関連する項目を探し、「タスクの終了」をクリックして強制的に閉じましょう。
その後、スタートメニューから再び「Box Drive」をクリックして起動します。数秒から数十秒待つと、エクスプローラのサイドバーにBoxの項目が復活するはずです。この「一度閉じて開く」という操作は、トラブル解決の基本となります。
Box Driveの再起動手順
1. タスクバー右下のアイコンを右クリック
2. 「終了」または「終了」を選択
3. スタートメニューで「Box Drive」を検索して実行
パソコン本体の再起動とキャッシュのクリア
アプリの再起動で直らない場合は、パソコン自体を再起動してください。Windowsのシステム全体をリフレッシュすることで、止まっていたサービスが正常に動き出し、エクスプローラとの連携が修復されることが多々あります。
再起動の際は、「シャットダウン」ではなく必ず「再起動」を選択するようにしましょう。Windows 10や11では、シャットダウンだと一部のシステム情報が保持されてしまうため、完全なリフレッシュには再起動が必要です。
また、Box内の一時ファイル(キャッシュ)が破損していることが原因で表示されないこともあります。再起動後も表示されない場合は、Boxの設定メニューからキャッシュのクリーンアップを行うことも検討してください。
Box公式から最新版をダウンロードして上書き
利用しているBox Driveのプログラム自体に不具合がある場合、最新版を上書きインストールすることで解決します。公式サイトから最新のインストーラーをダウンロードして実行してみましょう。
既存のアプリをわざわざ削除しなくても、上書きすることで壊れたファイルが修復され、不足しているシステムコンポーネントが補完されます。これにより、エクスプローラ拡張機能が正しく再登録される仕組みです。
特に「Windows Updateを行った直後から表示されない」という場合は、Box側が最新のOSに対応した修正版を出している可能性が高いです。常に最新の状態を保つことは、セキュリティ面でも非常に重要な対策となります。
最新版のインストーラーを実行する際は、管理者権限(右クリックして「管理者として実行」)で行うと、より確実な修復が期待できます。
ネットワークとセキュリティ設定の確認ポイント

アプリに問題がない場合、通信環境やセキュリティソフトがBoxの動作を阻害している可能性があります。特にビジネス環境では注意が必要です。
プロキシ設定やVPNの影響を確認する
社内ネットワークでプロキシサーバーを経由している場合や、テレワークでVPNを利用している際、Boxの通信が遮断されることがあります。Boxは常にインターネット上のサーバーと通信してエクスプローラにファイルを表示させています。
通信が遮断されると、アプリは「オフライン状態」と判断し、エクスプローラへのマウントを解除してしまうことがあります。VPNを一度オフにしてみて表示が復活するかどうかを確認するのは有効な切り分け手法です。
もし特定のネットワーク環境下だけで表示されないのであれば、ネットワーク管理者に「Boxのドメイン(*.box.comなど)が許可されているか」を確認してもらう必要があります。通信経路の確保が、表示復活の重要なポイントとなります。
ウイルス対策ソフトによるブロックの解除
セキュリティソフトがBox Driveの挙動を「不審な動作」と誤検知し、エクスプローラへの干渉をブロックしてしまう事例があります。特に振る舞い検知機能が強いソフトで見られる現象です。
一度セキュリティソフトの保護機能を一時的に停止させ、その状態でBoxを表示できるか試してみてください。もし表示されるようであれば、セキュリティソフトの「除外リスト」や「許可リスト」にBox Driveを追加する必要があります。
除外設定を行う対象は、Box Driveのインストールフォルダや実行ファイル(Box.exe)です。設定方法が不明な場合は、セキュリティソフトのヘルプやメーカーのサポートサイトを参照してください。
会社のITポリシーや権限設定の確認
会社から支給されているパソコンの場合、IT部門によって「特定のクラウドアプリの使用制限」がかけられている場合があります。以前まで使えていても、新しいポリシーが適用されたことで急に使えなくなることがあります。
また、Windowsの「ユーザーアカウント制御(UAC)」や、標準ユーザー権限での実行による制限も考えられます。Box Driveの動作には特定のシステム権限が必要なため、管理者の承認が必要になるケースもあります。
もし自分一人だけでなく、部署全体で同様のトラブルが発生している場合は、個人の設定ではなく会社全体のシステム変更が原因である可能性が高いです。その際は、早めにITサポート窓口へ問い合わせるのが賢明です。
高度な解決策!再インストールとフォルダ修復

これまでの方法で解決しない場合は、Box Driveを一度真っ新な状態に戻す必要があります。データの同期漏れに注意しながら慎重に進めましょう。
Box Driveを完全に削除するクリーンアンインストール
通常のアンインストールだけでは、設定ファイルやキャッシュデータがパソコン内に残ってしまうことがあります。これらが原因で不具合を引き継いでしまうため、「クリーンアンインストール」が推奨されます。
まずコントロールパネルからBoxをアンインストールします。その後、特定のフォルダ(AppData内のBoxフォルダなど)を手動で削除します。これにより、過去の不具合情報を完全にリセットすることが可能です。
ただし、この操作を行う前に、まだ同期が完了していない(青いアイコンがついている)ファイルがないかを必ず確認してください。同期前の状態でアンインストールすると、編集中のデータが失われるリスクがあるためです。
Box公式のヘルプページには、残存ファイルを完全に削除するための「クリーンアップツール」やスクリプトが公開されている場合もあります。自信がない方はそちらを利用しましょう。
インストールフォルダの場所とアクセス権
Box Driveは通常「C:\Users\ユーザー名\Box」というパスにフォルダを作成します。この親フォルダへのアクセス権限が何らかの理由で変更されていると、エクスプローラが表示を拒否することがあります。
フォルダを右クリックして「プロパティ」を開き、「セキュリティ」タブを確認してください。自分のユーザー名に「フルコントロール」や「変更」の権限が与えられているかチェックしましょう。
稀に、以前の古いバージョンのパスがレジストリに残っており、新しいパスと競合していることもあります。フォルダの場所を手動で移動させたり、シンボリックリンク(ショートカットの高度な版)を作成したりすることは避け、標準の場所にインストールされるようにしましょう。
エクスプローラのクイックアクセスへの再登録
「Boxフォルダ自体は存在するが、左側のサイドバー(クイックアクセスやPCの下)に出てこないだけ」というパターンもあります。これは表示設定の問題であり、動作不良ではありません。
この場合、Cドライブの中にある実際のBoxフォルダを見つけ出し、それをエクスプローラのサイドバーへドラッグ&ドロップすることで、手動でピン留めすることが可能です。
一度ピン留めしてしまえば、以降はアプリが起動するたびにその場所が表示されるようになります。システム的なリンクが切れているだけであれば、この「手動での再登録」が最も手っ取り早い解決策になります。
Windows OS側の不具合を疑うべきケース

Box側のアプリに問題がなくても、土台となるWindows側に原因があることもあります。少し踏み込んだ調査が必要になる場面です。
アイコンオーバーレイの数上限に達している
Windowsには、ファイルやフォルダのアイコンの左下に「同期完了」のチェックマークなどを表示する「アイコンオーバーレイ」という機能がありますが、これには「15個まで」という厳しい数制限があります。
OneDrive、Dropbox、Google Drive、TortoiseSVNなど、多くのアプリをインストールしていると、この枠を奪い合ってしまいます。Boxの優先順位が下がると、アイコンが表示されなくなったり、フォルダ自体が認識されにくくなったりします。
この問題を解決するには、レジストリエディタを使用して不要なオーバーレイ設定を削除するか、他の不要なクラウドアプリをアンインストールする必要があります。レジストリの操作は慎重に行う必要がありますが、劇的に改善する可能性があるポイントです。
| アプリ名 | オーバーレイの使用数(目安) |
|---|---|
| OneDrive | 3〜5個 |
| Dropbox | 5〜8個 |
| Box Drive | 3〜4個 |
| Windows標準 | 4個(固定) |
Windows Updateによるシステム変更の影響
Windowsの大型アップデート後にエクスプローラの仕様が変更され、サードパーティ製アプリ(Boxなど)の統合が一時的に無効化されることがあります。これはWindows 11へのアップグレード時に多く報告されました。
システムファイルが書き換えられたことで、Boxがエクスプローラに介入するための「フック」という仕組みが外れてしまうのです。この場合、前述の上書きインストールが有効ですが、Windows側の「オプションの更新プログラム」を適用することで直ることもあります。
特定の更新プログラムをアンインストールすることで解決することもありますが、セキュリティリスクを伴うため、まずはBox側が提供する修正パッチの有無を確認するのが先決です。
システムファイルチェッカー(SFC)の実行手順
Windowsのシステムファイル自体が破損しており、エクスプローラが正しく機能していない可能性も考えられます。これを修復するために「システムファイルチェッカー」という標準機能を利用します。
コマンドプロンプトを管理者として実行し、「sfc /scannow」と入力して実行してください。Windowsが自動的にスキャンを開始し、破損したファイルを見つけて修復してくれます。
この操作はBoxだけでなく、パソコン全体の動作安定にも寄与します。エクスプローラが頻繁にフリーズしたり、アイコンの表示がおかしかったりする場合は、ぜひ試しておきたいメンテナンス作業の一つです。
システムファイル修復の手順
1. スタートボタンを右クリックし「ターミナル(管理者)」または「コマンドプロンプト(管理者)」を開く
2. 「sfc /scannow」と入力してEnterキーを押す
3. 100%完了するまで待ち、必要に応じて再起動する
boxがエクスプローラに表示されない状況を防ぐためのまとめ
ここまで、boxがエクスプローラに表示されないトラブルの解決策を詳しく見てきました。多くの場合、アプリの再起動や再ログイン、あるいは最新版へのアップデートによって状況は改善します。
最後に、要点を整理しておきましょう。
・まずはタスクバーでBox Driveが「実行中」かつ「ログイン済み」かを確認してください。
・単純な表示の不具合であれば、アプリやパソコンの再起動が最も確実な近道です。
・ネットワーク環境やセキュリティソフトの設定が、Boxの通信を邪魔していないかチェックしましょう。
・どうしても直らない場合は、同期漏れがないことを確認した上で「クリーンアンインストール」を試してください。
・Windowsのアイコンオーバーレイ制限など、OS側の限界が原因になることも覚えておくと役立ちます。
Boxは非常に便利なツールですが、システムと密接に連携しているため、こうした表示トラブルが起こることがあります。慌てずに、一つずつ手順を試して快適な作業環境を取り戻しましょう。



